万博おばあちゃん × 溝畑宏(ミャクひろし)がチリの魅力に出会う

― あたたかさと情熱に包まれる、チリパビリオン ―

2005年の「愛・地球博」に185日間すべて通い、“万博おばあちゃん”として知られる山田外美代さんと元観光庁長官として日本の観光戦略を牽引し、現在は大阪観光局理事長として大阪の観光と魅力発信を担う溝畑宏(ミャクひろし)さん。
自然との共生、持続可能な未来、人と人のつながり——。チリの“あたたかさと情熱”に包まれる魅力をご紹介します。

案内人の紹介

山田外美代さん

「万博おばあちゃん」こと山田外美代さんは、2005年の愛・地球博をきっかけに万博の魅力に惹かれ、以来世界各国の万博を訪れ明るく親しみやすい人柄で、万博の魅力を多くの人に伝えている。

溝畑宏さん

2015年から大阪観光局理事長として、2025年大阪・関西万博を見据えた観光戦略を推進。大阪を「アジアNo.1の国際観光文化都市」とするべく、都市・経済・文化の政策を総合的に展開している。

静かな情熱に誘われて。チリの世界への入り口

赤いアクセントが印象的なシンプルな外観のパビリオン。
静けさのなかに、熱い思いを秘めた「チリらしさ」がにじみます。
パビリオン上部には、テーマウィークを象徴するビジュアルが映し出され、訪れるたびに違った表情に出会えるのも魅力です。

ひとたび中に入れば、あたたかな笑顔のスタッフと、つい写真を撮りたくなるユニークなオブジェが!

存在感を放つオブジェでお迎えしてくれます

布に込められた祈りと物語──マプチェの“生きた芸術”

「マクン」は、マプチェ語で「マント(保護する布)」を意味しており、家族、自然、そして日々の暮らしを大切にしてきたマプチェの人々の思いが、この一枚の布に深く織り込まれています。

これらの幾何学模様にも意味があり、たとえば、渦巻きは命のつながり、十字は世界の四つの方角を、ひし形は山や星を表し、マプチェの人たちの知恵や思いが詰まっている作品です。

展示中の作品は、200人のマプチェの女性織り手たちによって丹念に制作されており、それは単なる布ではなく、マプチェの人々が長い年月をかけて育んできた世界の捉え方や精神的価値観、歴史を物語る「生きた芸術」でもあります。

マクンを眺めていると、チリの自然と人のぬくもりが静かに寄りそい、心と体が心地よい温かさで包まれるような感覚へと誘われます。

手織りでありながら、一糸乱れぬ模様たち

万博おばあちゃん
女性が糸から織りあげる布には、女性ならではの寛大な優しさが感じられます。裏表で模様も異なっていて、繊細なデザインにも、女性の細やかな気配りが表れていていますよね。家の絨毯にもぜひしたいくらい素敵!

週替わりの驚きと学び。「テーマウィーク」で出会うチリの多彩な顔

期間によって様々なチリの魅力を紹介する「20のテーマウィーク」では、果物やワインといった農業食品をはじめ、天文学、防災、鉱業、エネルギー、観光、先住民族文化、女性の活躍、クリエイティブ産業など、チリが誇る幅広い分野の魅力と、未来社会への貢献が紹介されています。

取材日はちょうど「海のウィーク」(6月3日〜7日)が開催されていました。細長い国土を太平洋に沿って広げるチリは、日本にとっても信頼の厚い水産物供給国です。そんなチリの“海の力”を、目で見て、話を聞いて、そして実際に味わって——五感を通して体感できるのは、チリパビリオンならではの魅力です。

会場では、チリ産のウニやムール貝等のシーフードがふるまわれ、ただ「おいしい」だけでなく、その背景にある養殖業の革新や持続可能な取り組みについても紹介されていました。
海とともに生きる国の知恵と情熱が、食を通じてじんわりと心に伝わってくる、そんな特別なひとときが体験できる時間。

溝畑宏(ミャクひろし)
すごくおいしかった。特にムール貝は旨みがぎゅっと詰まっていて感動しました。チリのことを深く学べるイベントは良い大阪・関西万博を通じて世界について改めて学び、さまざまな国と交流できることは、とても意義のあることだと思います。

毎日が特別体験!ワインテイスティング!

毎日開催される無料のワイン試飲体験は、SNSでも話題の人気イベント。
参加には事前の抽選申し込みが必要で、チリパビリオン公式Instagramで毎日12時ごろ募集が行われます。
当選者のみが味わえる、ちょっと特別なチリ体験をぜひ。

まとめ

チリパビリオンには、常設展示だけでなく、訪れるたびに新しい発見がある特別プログラムが盛りだくさん!

運がよければチリちゃんに出会えるかも!
チリパビリオンの関係者のみなさんと

その日、その瞬間だからこそ出会えるテーマや体験が、新鮮な感動をもたらしてくれます。
一期一会の出会いを、ぜひご自身の目と心で感じてみてください。

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