大阪の都心、大阪梅田駅から30分ほどで気軽に行けて豊かな自然を満喫できる箕面市。今回は、日本での暮らしを香港・台湾向けに発信しているインフルエンサーのレイチェル・ビーさんが箕面市の魅力をご紹介。自然散策にヨガ体験、写真映え必至の寺院など見どころがいっぱいです！

大阪北部に位置し、市内から電車で約30分の箕面市は、大都市近郊にありながらも豊かな緑に囲まれたまち。関西を代表する紅葉の名所として知られ、その中心となる「箕面大滝」は、燃えるように色づいたもみじが滝をより美しく映し出します。2024年3月には、大阪の主要エリアを網羅したOsakaMetro御堂筋線とダイレクトにつながる北大阪急行電鉄南北線延伸線が開業し、ますますアクセス良好に。

大阪で唯一「日本の滝百選」に選ばれた「箕面大滝」を擁し、多種多様な植物・昆虫などが生息する「大阪府営箕面公園」や大小のダルマがずらりと並ぶ光景がインパクト抜群の「勝尾寺」や宝くじ発祥の「瀧安寺」、縁結びの「西江寺」など、観光名所がたくさん。特に勝運信仰の寺として有名な「勝尾寺」は、台湾や香港の観光客の間で大人気。箕面には日本ならではの風情を感じられるスポットも多く、海外旅行のお出かけ先にもおすすめです。

御堂筋線梅田駅から電車に揺られて約25分の北大阪急行電鉄箕面萱野駅。駅の開業に合わせてバスターミナル「北側交通広場」がオープンし、さらに駅直結の「みのおキューズモール STATION棟」も誕生。散策前に揃えておきたいボトル飲料やおやつはこちらでも調達できます。

まずは、ターミナル内の阪急バス「6-B」乗り場から運行している直通バスを利用して、最初の目的地である「勝尾寺」へ。以前は1日4便のみでしたが、箕面萱野駅の開業を機に増便したそう。駅から直接アクセスできるのでとっても便利です。

夏休み期間の平日、土・日・祝日、（紅葉期、年末年始は除く）なら、阪急箕面駅を起点に「箕面大滝」や「勝尾寺」、「瀧安寺」、「西江寺」など箕面の人気観光スポットを効率よく巡ることができる「箕面滝道ワンウェイ観光周遊バス」が一押しです。1日乗り放題券もあり、大人用チケットには滝道沿いや箕面駅周辺のお店で使えるクーポン400円分がセットに。

小さなダルマがいたるところに！ 勝機を呼び込む「勝尾寺」

「勝尾寺」は、古来より“勝ち運の寺”として知られ、受験から厄除け、スポーツ、芸事にいたるまで、あらゆる事柄に勝機を導く寺として信仰されてきました。

見どころは、必勝成就のために奉納された大小のダルマが並ぶ「勝ちダルマ」の奉納棚。たくさんのダルマと出合えるフォトスポットとしてSNSで話題になり、国内外から多くの観光客が訪れています。海外の有名スポーツ選手がお忍びで来ることもあるんだとか。

駐車場から山門を抜け、霧が立ち込める「お清め橋」を渡って境内へ進みます。お清めの霧を浴びて厄を落とし、身を清めてから参拝するのがこちらの習わし。池の上に浮かぶ朱色のお社は美景で、写真映えも言わずもがな。

石灯篭の上にもダルマが並ぶ。

生き生きとした緑と朱色のダルマとのコントラストが美しい。

色鮮やかな錦鯉との相性も抜群。

 

境内のあちこちに小さなダルマが置かれた光景も「勝尾寺」ならでは。こちらはひとつずつ手描きで作られた「六十四卦ダルマみくじ」というおみくじで、くじを引いた参拝客が思い思いの場所にダルマを置いて帰ったもの。もちろん持ち帰って家に飾ってもOKです。ちなみに六十四卦ダルマみくじは、本堂前の授与所でお授けしてもらえるそう。

遊びに来るのは2回目なんですが、勝ちダルマがずらりと並ぶ光景はいつ見ても壮観ですね。寺院の厳かな佇まいや石畳の階段から、日本の伝統を感じられました。

勝尾寺

大阪府箕面市粟生間谷2914-1

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営業時間：8:00〜17:00、土曜〜18:00、ライトアップ実施日〜20:30（すべて30分前最終受付）
電話番号：072-721-7010
公式サイト

ダイナミックな絶景に目を奪われる「箕面大滝」

お次は、箕面きってのパワースポット「箕面大滝」を目指します。道路はきれいに舗装されていて、とても歩きやすいのが印象的でした。

勝尾寺から50分ほど歩くと、「箕面大滝」が見えてきました。高さ約33メートルの岩壁から一気に水が流れ落ちる様子はとってもダイナミック！ 水しぶきが天然のミストになって少しひんやりとした滝つぼの周りには、座って休憩している人もたくさんいました。マイナスイオンをたっぷり浴びて大きく息を吸い込めば、日常の疲れを忘れて晴れ晴れとした気分になれるはず。

山登り好きの母の影響で、幼い頃から家族で何度も訪れた思い出の場所。蝉の鳴き声と水音が相まって、日本の夏の風情を体感できました。何回来ても飽きないです。

箕面大滝

大阪府箕面市箕面公園2-2

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自然がいっぱいのハイキングコースを堪能！

歩道は木陰になっていて、登山というより散歩をするような感覚で快適に歩くことができます。

途中、巨大な岩を見つけて歓声をあげるレイチェルさん。「唐人戻岩」と呼ばれるこの岩には、その昔、唐の貴人が「箕面大滝」を見るためこの岩まで来たものの、山道の険しさに恐れをなして引き返したという逸話があり、そこから名付けられたとされています。

木々の隙間からこぼれる光がとってもきれい。

透き通るような水音を聞いていると、心がすっと浄化されていくよう。

 

木々を吹き渡る風やきらめく木漏れ日、川のせせらぎを満喫できるハイキングコースは、歩いているだけで癒されること間違いなし。道中には、宝くじ発祥のお寺で、本堂には芸能・財運の神様である、日本最古の弁財天が祀られている「箕面山 瀧安寺」もあり、立ち寄ってみるのもおすすめです。歩道は比較的なだらかなので、山歩き初心者も気負わず楽しむことができます。

日本には、山を登っている人に声をかける文化がありますよね。今回も道行く方に声をかけていただいて、温かい気持ちになりました。次は紅葉シーズンに来てみたいな。

「聖天宮 西江寺」で五感を研ぎ澄ませながらヨガ体験！

続いては、1300年以上の歴史を持つ「聖天宮 西江寺」。
夫婦和合・縁結びの神様である「大聖歓喜天」が日本で最初に出現したとされる地で、現在も地元の氏神として信仰されています。202 1年頃からは、自然に囲まれた静かな境内で体を動かす「森林ヨガ」が不定期でスタート。今後は海外向けのツアーも計画中ということで、普段からヨガをしているレイチェルさんに体験してもらいました！

「森林ヨガ」とは、五感を研ぎ澄ませて鳥の声や風のやわらかさを感じつつ、深く呼吸をすることで自然に溶け込んだような感覚を味わえるヨガセラピー。静寂に包まれた寺の敷地内で、大きな窓から見える木々を見つめながら行うヨガは非日常感たっぷり。心も身体もときほぐれ、自然と一体化したような不思議な感覚を味わえました。

 

プログラムは男女混合、ヨガウェアの用意がなくても参加できるのが嬉しいポイント。自然を感じてリラックスすることがテーマなので、ヨガ初心者も大歓迎とのこと。日射しが降り注ぐ日中はもちろん、ライトアップされた中で行うナイトヨガもおすすめです。

初の寺ヨガ、とっても新鮮でした。静かな空間で、インストラクターさんの声と自然の音に耳を傾けながら、いつもより集中して身体を動かすことができたと思います。

聖天宮 西江寺

大阪府箕面市箕面2-5-27

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営業時間：午前9時～午後5時
電話番号：072-721-3190
公式サイト

情緒あふれる「明治の森箕面 音羽山荘」で、上品な懐石料理を堪能

そろそろ昼食の時間。今回は、木の心地よい香りが漂う大正時代の邸宅で、滋味豊かな寿司や素材の持ち味を活かした懐石料理をいただける「明治の森箕面 音羽山荘」にお邪魔しました。食事処としてはもちろん、旅館や婚礼の場としても人気だそう。

この日は、四季折々の滝道を臨む２階の「風の詩」に通していただきました。落ち着いた空間に心が安らぎます。結婚前の顔合わせなどで利用する人も多いみたいです。

秋限定の懐石六花5,500円（提供期間は〜2024年11月頃）

手前から反時計回りに、先付、向付、焚物

台物は、黒毛和牛のすき焼き仕立て

デザートは爽やかな甘さが広がる、季節の果実のジュレ

丸い窓からチラリと覗く風景もごちそう。

宿泊者専用のラウンジ「茶房」は、本とレコードとコーヒーが自由に楽しめる。

 

京都出身の料理長による料理は、旬の食材をふんだんに盛り込みつつ出汁にこだわって作られており、豊かな香りや奥ゆきのある味わいが楽しめます。中には、箕面の特産品である柚子を使ったこの土地らしい一品も！ 季節ごとにメニューが変わるので、定期的に訪れたくなりますね。

日本の四季を感じられるランチ懐石と趣きあふれる空間に、レイチェルさんはご満悦の様子。ゆったりくつろぎながら食事をすることができました。宿泊は1日1組のみ、食事も完全予約制なので、事前に計画を立てて訪れるのが正解です！ 英語や中国語を話せるスタッフさんもいたので、海外の方も安心して利用できますよ。

大好物のすき焼きをお腹いっぱい食べられて大満足！建物全体にノスタルジックな空気感が漂っていて、“日本らしさ”を満喫したい海外の人にぴったりです。

明治の森箕面 音羽山荘

大阪府箕面市箕面公園1-3

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営業時間：11:30〜14:30、17:00〜21:00（完全予約制）
定休日：火曜
電話番号：072-721-3005
公式サイト

名物の「もみじの天ぷら」や箕面名産の柚子スイーツをお土産に

「一行寺楓」という種類のもみじの葉を使い、上質な小麦と白ゴマ、砂糖を加えた衣で包んで揚げた「もみじの天ぷら」は、箕面の伝統的なお土産のひとつ。約1,300年前、修験道場を訪ねる旅人に提供したのがはじまりとされ、現在は15軒のお店が滝道沿いに並んでいます。

カリッと香ばしくてほんのり甘く、どこか懐かしい味のする「もみじの天ぷら」は、お土産はもちろん食べ歩きグルメにもおすすめ。小さな赤ちゃんの手のようなフォルムもかわいらしいですね。

お次は「YUZUYA橋本亭」へ。1階は川床型のオープンテラスカフェとテイクアウト＆物販コーナー、2階には日本の伝統を融合した予約制のフレンチレストランが入居しています。今回は、お土産が豊富に揃う1階を覗いてみました。

看板商品は、風味豊かな箕面の柚子を丸ごと使った「リトルトレジャー」。柚子と黄身餡とコクのあるホワイトチョコをもちもちの求肥で包んだこちらは、濃厚ながらフレッシュな後味がやみつきに。和洋のテイストをミックスした新感覚の銘菓です。

実生栽培という製法で育てられる箕面の柚子は、実生柚子（読み方：みしょうゆず）と呼ばれ、一般的な柚子に比べて香り高く大粒なのが特徴。一粒の種から発芽し、成長に年月を要するため、樹齢100年、200年と命をつないだ木が実をつける貴重な果物のひとつです。こちらでは、実生柚子の伝統に敬意を称し、「リトルトレジャー」の材料にフェアトレードのホワイトチョコを使用するなど、“持続可能”なお菓子作りに力を入れているそう。

「YUZUYA橋本亭」には、日持ちするお土産スイーツのほか、ドレッシングや柚子胡椒など、柚子を使ったオリジナル商品が勢揃い。パッケージもおしゃれなのでお土産にもぴったりです。レイチェルさんもお土産をゲットできて嬉しそう。ソフトクリームやドリンクのテイクアウトもできるので、ちょこっと立ち寄って一休みするのも◎。

小豆入りの大福は何度か食べたことあるけど、「リトルトレジャー」をひと口食べて、今まで出合ったことのない味わいに胸が高鳴りました。お土産も購入できてよかったです！

YUZUYA 橋本亭

大阪府箕面市箕面2-5-37 橋本亭1&2F

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営業時間：11:00〜18:00（季節により異なる）
定休日：無休
電話番号：072-725-9552
公式サイト

ハイキングを楽しんだ後は、天然温泉で疲れを癒して

ヨガやハイキングで汗を流した後は、「大江戸温泉物語 箕面観光ホテル」に併設された温泉テーマパーク「箕面温泉スパーガーデン」に立ち寄るのがおすすめ。湯巡りができる多彩なお風呂の種類はもちろん、グルメや大衆演劇、歌謡ショー、お祭り広場、マンガやゲームなど、見どころが満載です。“美肌の湯”と称される天然温泉は、とろりとした湯ざわりが心地よく、ゆったり浸かっているだけで1日の疲れも吹き飛ぶはず。

大江戸温泉物語 箕面温泉スパーガーデン

大阪府箕面市温泉町1-1

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営業時間：10:00～23:45（最終入場22:45）
定休日：無休
電話番号：050-3385-8664　※11月1日以降は050-3615-3456
公式サイト
※2025年3月31日(月)〜リニューアルのため休館

大充実の散策を終え、ゴールの阪急箕面駅へ

終着点の阪急箕面駅に降り立ったレイチェルさん。「暑かった〜！ とにかく汗だくです」と笑いながらも、どこか達成感のある表情を浮かべています。

「身も心も満たされるすてきな散策でした。丸1日自然に囲まれて過ごしたせいか、なんだか内側にパワーがみなぎっている気がします」と話してくれたレイチェルさん。

自然散策を楽しむ傍ら、フォトスポットで写真を撮って、お寺でヨガ体験をして、おいしいご飯を食べて、お土産を買って……と、盛りだくさんな1日を過ごせる「箕面公園」。都会から電車で30分のオアシスへ足を運んで、日頃の疲れをリフレッシュしませんか？

＼おすすめガイドツアー／
【DeepExperience】箕面の絶景と心静まるヨガ体験ツアー

・自然豊かな箕面由緒あるお寺で、静寂に包まれたヨガを体験
・地元の食材にこだわった料理を、美しい空間でゆったりと楽しむ昼食
・古来より神聖な場所とされてきた箕面大滝を訪れ、その圧倒的な自然の美しさに癒される
・木々に囲まれた美しい川沿いを歩くハイキングルートは、四季折々の自然が楽しめる
・現地に詳しいガイドが同行するため、海外からの参加者も安心して楽しめる

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この記事に関わった人

Text

六車優花

Photo

山元裕人

Edit

南 歩実

Direction

人間編集部

※掲載情報は2024年11月時点のものです。掲載店舗・施設に関する最新の営業時間は各店舗・施設のHPなどでご確認ください。