大阪市の南西部に位置する大正区は、総人口のうち4人に1人が沖縄出身といわれています。これは第一次世界大戦の勃発時に沖縄から大阪へと出稼ぎに出た人々が、紡績が盛んだった大正区に集まって集住地区を形成したことが由来とされ、実に約100年もの間、大阪の地で連綿と沖縄の文化を受け継いできました。

現在もJR大正駅の周辺はもちろん、区全域に飲食店など沖縄関連の店が並び、特に平尾地区は沖縄出身者が3世代にわたって集うことから“リトル沖縄”と呼ばれています。

大阪における沖縄文化の発信地・大正区。JR大正駅ではホームでの発車メロディーに沖縄民謡『てぃんさぐぬ花』が使われるなど、沖縄ムードがたっぷり。駅周辺には沖縄料理が味わえる居酒屋なども揃っています。

JR大正駅からリトル沖縄こと平尾地区へのアクセスするにはバスが便利。駅前の大正橋停留所から71号・76号・91号の大阪シティバスに乗車して平尾停留所で下車します。

平尾地区へのアクセスは、落合下渡船場から渡し船を使う、もしくは車で千本松大橋（めがね橋）を渡り木津川を横断するといった方法があります。

三軒家公園には、大正区に沖縄県人が集うきっかけとなった紡績工業発祥の地の記念碑が建てられています。1883年にこの地で大阪紡績（現在の東洋紡）が設立され、工場では24時間操業で多くの沖縄出身者が働いていました。

バスで平尾停留所を下車して東方向に進み、沖縄の雰囲気を堪能できる商店街「サンクス平尾」へ。守礼門が描かれた垂れ幕やシーサーが描かれたシャッターなどを見ることができます。

沖縄料理に欠かせない豚肉を扱う「仲宗根精肉店」。店頭の鉄板で焼くホルモンの匂いが食欲をそそります。

「沢志商店」ではスパムをはじめ、手作りのサーターアンダギーやヤギ汁のもと、沖縄そばに欠かせない三枚肉など沖縄食材を豊富にラインナップ。

平尾停留所を下車し、西側すぐにある「デイリーヤマザキ大正店」では、店内に沖縄民謡が流れる他、沖縄そばの生麺や沖縄のお菓子、惣菜などを扱って独自の色を打ち出しています。

また、大正区では毎年、千鳥公園での「がじまるの会主催 エイサー祭り、平尾公園での「River大正エイサーまつり」という2つのエイサーまつりが開催されています。

エイサー舞踊や島唄、三線など沖縄文化をたっぷり楽しむことができ、多くの人が足を運んでいます。沖縄グルメも味わうことができ、最後はカチャーシーを踊って盛大に締めくくります。

ACCESS

シャトルバスの場合　JRなんば駅、JR大阪駅から大阪シティバスのシャトルバスを運行。JR大阪駅発の便は大正橋、ドーム前千代崎ののりばを経由してIKEA鶴浜へ。
市バスの場合　JR大正駅から大阪シティバス「大正橋」停留所で71号・76号・91号のバスに乗車し、「平尾」停留所で下車。
乗用車の場合　西成区側から千本松大橋（めがね橋）を通過して大正区側にわたり、約5分北上。
船の場合　西成区津守側の落合下渡船場から無料の渡し船を利用して平尾側へ。

出典：大阪うちなーんちゅライフ

※掲載情報は2021年時点のものです。掲載店舗・施設に関する最新の営業時間は各店舗・施設のHPなどでご確認ください。