昔々、大阪は海だった!上町台地で古代への旅 0

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はるか昔、大阪市域のほとんどは海だった。大阪城から住吉に連なる「上町台地」が半島のように海に突き出し、その北端から見渡すと大小の島がいくつも浮かんでいたという。「上町台地」には大阪人のルーツである"森之宮人"が暮らし、海を渡って中国大陸や朝鮮半島からさまざまな文化がもたらされた。当時、国際交易の一大拠点・難波津は大賑わい、壮大な難波宮がひらかれ、日本の中心地として繁栄を極めた。今は緑に包まれた上町台地のそこここに、静かに眠る物語。古代大阪を旅しよう。

JR玉造駅発

  • 金剛バスで約20分「水分神社前」下車徒歩1分 

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1. 玉造稲荷神社

まずはJR環状線玉造駅をスタート。玉造筋を北へ歩き、住宅街を左へ入ると、玉造小学校の手前に玉造稲荷神社がある。早口言葉のように何度も登場する"玉造"だが、実はこのあたり、古代に「玉作り部」があった場所。勾玉(まがたま)に由来する美しい地名なのだ。玉造稲荷神社は垂仁天皇18年(紀元前12年)の秋に創祀され、聖徳太子が物部守屋と争った際、ここ玉作岡に陣を敷き、勝利祈願をしたとも伝えられる神社。豊臣時代には大坂城の守護神として祀られ、静かな境内の奥には、秀頼によって奉納された石の鳥居が残っている。鳥居の右横には「難波・玉造資料館」。そこだけ古代空間のような独特の建物内には古代玉遺物、全国各地で採掘した原石と玉類、玉の歴史や玉作り工程などが紹介・展示されている(見学は要予約)。もしや、今立っているこの地面の下にも古代の勾玉が眠ってるかも? 


06-0941-3821
外部サイト 

  • 徒歩3分

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2. 森之宮遺跡

玉造稲荷神社から坂道を降りて10分あまり。更にグーンと時代を遡り、到着したのは縄文時代。アピオ大阪内・森之宮ピロティホールの地下1階には、森ノ宮遺跡の展示室がある。調査によると、ここ森之宮に人が住み始めたのは、縄文中期の約5000年前! 昭和49年~50年頃、このホールの建設に伴う第三次調査の際、人骨が発見されたことから、ここには「森ノ宮人第1号」の人骨や石器、土器などが展示されているのだ。大阪人のルーツともいえる「森ノ宮人第1号」は148センチくらいの女性で推定30代だそう。


06-6944-1151
  • 徒歩すぐ

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3. 難波宮史跡公園

森之宮遺跡から中央大通の坂道を西へ上りきると、緑いっぱいの難波宮史跡公園に到着する。大化元年(645年)、「大化改新」とともに孝徳天皇が難波に遷都。国際港の難波津を擁して賑わっていたこの地に、広大な難波長柄豊碕宮(なにわながらとよさきのみや)を造営した。その後、神亀3年(726年)には、火事で焼失した難波宮の再興するため聖武天皇が新たな宮殿を造営。約9万平方メートルの史跡公園の中央北よりには当時の大極殿の基壇が復元されている。休憩はぜひ石造りの壇の上で。耳を澄ませば古代のざわめきがきこえてくるかも。


外部サイト  

  • 徒歩2分

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4. 大阪歴史博物館

難波宮史跡公園の北西角交差点の斜向い、寄り添うように建つ2つの長身ビル。手前側にあるのが、大阪歴史博物館だ。10階建ての館内では古代から現代までの大阪を復元模型やコンピューター映像、豊富な資料で紹介しているが、中でも圧巻なのが10階フロアに再現された難波宮大極殿。直径70センチの朱塗りの円柱が立ち並ぶ中、等身大の官人たちが整列し、その壮大さが体感できる。地下では発掘で見つかった建物跡遺構のガイド付き見学も(1日6回、各回先着40名)。


大人600円、高大生400円、中学生以下、大阪市在住の65歳以上の方、障害者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む)無料。
06-6946-5728

  • 徒歩25分

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5. 高津宮(こうづぐう)

地下鉄谷町線谷町九丁目駅1番出口から歩いて5分、緑が美しい(春には桜も見事)高津公園は、都心のオアシス。ここは、5世紀頃、家々から立ちのぼるかまどの煙を見て、民の貧しさを知り、救済したという仁徳天皇がひらいた難波高津宮ゆかりの地だ。古典落語「高津の富」の舞台としても知られ、境内では毎月、「高津宮亭・くろもん寄席」と題した寄席が賑やかに開かれている。


06-6762-1122(受付時間:9時~16時30分)
  • 徒歩すぐ

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6. 四天王寺

高津宮から再び、地下鉄に乗って一駅。四天王寺前夕陽ヶ丘駅を降りて、参道を3~4分歩けば、古代旅行の最終地・いよいよ四天王寺だ。約1400年前の推古天皇元年(593)、聖徳太子によって建立された日本最古の寺は、南から北へ向かって中門・五重塔・金堂・講堂が一直線に並び、それを回廊が囲む"四天王寺式"の伽藍配置。鐘の音と読経の声が重なる参内では、経木を手にした善男善女が線香の煙に包まれている。何千年も変わらない庶民の願いの姿が、今、ここにも生きている。


中心伽藍 大人300円 、高・大生200円、宝物館 大人 200円、高・大生100円、本坊庭園 大人300円 、高・大生200円、[共通券 大人 700円、高・大生400円]
06-6771-0066
外部リンク 


追加情報

立ち寄りスポット : NHK大阪放送会館BKプラザ。
お土産 : ショーウインドウに広がる美しい干菓子の世界・河藤をオススメ。
備考     :高津宮では、毎年7月17、18日の夏の大祭は、子供御輿、だんじり囃子、演芸舞台や軒を連ねる露店で大賑わい。四天王寺では、毎月21の大師会・22日の太子会では、中心伽藍が無料開放され、境内には日常品や骨董などの露店がずらりと並ぶ。