池田は“ことはじめのまち”。
世界初のインスタントラーメンを
発明した安藤百福、
鉄道沿線にニュータウンを築き
新しいライフスタイルを生み出した小林一三。
この街では、いつの時代も革新的な
アイデアと新しい挑戦が生まれてきた。
そんな池田には、ことはじめの舞台をめぐる、
まち歩き音声ガイドがある。
そして、そのガイドと連動して生まれた
「糸のおまもり」。
糸のおまもりを手に、
先人たちの足跡をたどっていくと、
あなたの“ことはじめ”の
きっかけが見つかるかもしれない。
音声ガイド×糸の体験|
池田・はじまりの意図をたどる旅
大阪北部に位置する池田市は、昔から“ことはじめ”の地として知られてきた。
古代には織物が始まった”織姫伝説”が語り継がれ、近代に入ると世界初のインスタントラーメンがこの地で誕生し、沿線の開発から“郊外で暮らす”という新しいライフスタイルがこの街から広がっていった。
ここでは、いつの時代も新しい“はじまり”が生まれ、それが街の空気となり受け継がれている。
そんな池田には、はじまりの物語をめぐる音声ガイド「池田まち歩き」がある。スマートフォンとイヤホンさえあれば、街のあちこちに潜む“ことはじめ”の足跡をたどるように散策できるまち歩きガイドだ。
この音声ガイドと連動して生まれたのが、この記事で紹介する「糸のおまもり」。音声ガイドとともに池田の街を歩くと、不思議と何かに挑戦したいという想いが芽生えていくという。糸のおまもりは、まち歩きをする中で湧き上がった小さな想いを後押ししてくれるものだ。
糸のおまもりは、「大逆転の意図」、「芸ごとの夢を叶える意図」「遠い未来を見据えた意図」の3種類。それぞれに、安藤百福をはじめとする人たちや、まちが持つ挑戦のエネルギーが込められている。
どんな挑戦の意図が芽生えるのかを楽しみに、池田のまち歩きへと出かけよう。
阪急宝塚線「池田」駅
大阪府池田市栄町1
阪急「大阪梅田」駅から阪急宝塚線で約20分
カップヌードルミュージアム大阪池田|
大逆転を叶える、黄色い希望
旅のはじまりは、「カップヌードルミュージアム大阪池田」から。ここでは、カップヌードルの開発者・安藤百福氏が“ゼロからはじめた挑戦”の歩みを、展示や映像を通してたどることができる。
ガイドが語るのは、「逆境を跳ね返す、大逆転の物語」。
ミュージアムに到着したら、さっそくガイドとイヤホンをセットしよう。館内に足を踏み入れると、さっそくイヤホンからこんな声が流れてきた。
お湯を入れたら3分で出来上がるカップヌードル。日本だけでなく、世界で愛されるインスタントラーメンは、安藤百福によってここ、池田でつくられた。戦後、理事長として勤めていた信用組合が破綻。すべての財産を失い、残ったのは池田の借家だけだった。無一文の安藤の脳裏に浮かんだのは、戦後の闇市で1杯のラーメンを食べるために行列に並ぶ人の姿。
そこで、お湯があれば家庭でもすぐに食べられるラーメンを作ろうと決意。自宅の裏庭に建てた小屋で研究を続け、1年かけて完成した のが、今なおロングセラーを続ける「チキンラーメン」だ。共働きや核家族が増え始めた時代に、簡単で長期保存できるインスタントラーメンは人気商品となった。
ガイドの声に耳を澄ませながら展示を歩くと、彼の人生と目の前の展示がつながっていく。歴史を体感的に学べる展示とともに、目を引くのは「百福語録」。
「ひらめきは、執念から生まれる。」「仕事を戯れ化せよ。」
短い言葉なのに、一つひとつが力強さを持って届いてくる。逆境を経験した百福氏だからこそ生まれた真っ直ぐに響く言葉は、不可能を可能にするようなパワーを与えてくれるようだった。
展示を楽しんだあとは、彼の人生を凝縮したカップヌードルシアターも忘れずに。時代を越えたメッセージに勇気をもらえるはずだ。
百福氏のように、逆境に負けじと突き進みたいという意図が胸に湧いてきた人は、ミュージアムショップに立ち寄ろう。決意をテーマとした糸のおまもりを購入できる。百福氏を支え続けてきた未来の希望を表す、黄色の糸のおまもり。あなたの中に芽生えた決意を支え、揺るがせないだろう。
カップヌードルミュージアム大阪池田
大阪府池田市満寿美町8-25
―糸のおまもり (黄)GUIDE No.01カップヌードルミュージアム―
黄色に宿るのは希望の光を照らす安藤百福の物語。
いろんな逆境からの大逆転を目指す意図に。
室町住宅(旧・池田新市街)|
ニュータウンのことはじめ
次に訪れたい場所は、室町住宅街。日本で初めて”都市で働き、郊外で暮らす”という、当時まったく新しいライフスタイルが生まれた場所だという。
阪急線沿いにある大きな鳥居をくぐると、イヤホンから音声ガイドが流れ始める。
時は明治。現在の池田駅の西側、呉服神社の鳥居の奥に「ニュータウンのことはじめ」ともいうべき街が誕生した。大阪の都市部では、稼ぎを求めて人口が爆発的に急増。住み込みで働いたり、近くの借家に住まうことが多かった。そんな時代に「郊外にマイホームを持とう」という提案をしたのが、阪急電鉄の産みの親・小林一三。
(中略)しかし、沿線の村々は農村地帯で電車の利用者は少ない。「電車に猿でも乗せるのか?」と嘲る人もいたほどだ。小林は沿線となるまちを歩き、考えた。環境汚染が進む街中ではなく、空気のきれいな郊外にこそ、人の暮らしがあるべきではないだろうかと。
ガイドの声に合わせながら、当時の小林一三氏の目線を想像するように歩いていく。
整備された沿線沿いの街並み。けれど、ここはかつて、今とはまったく異なる景色だったはずだ。この道を何度も通りながら、未来の暮らしを構想していた小林氏。彼が見据えた未来が今のこの景色なのかと思うと、目の前の整った住宅地が少し違った感触を持って見えるようだった。
池田呉服座|
芸ごとの夢を叶える、赤い情熱
まち歩き中に、レトロな雰囲気の赤い建物を見つけたら、それが次に紹介する「池田呉服座」。ここで語られるのは、「情熱の炎を灯す旅芸人の物語」。
入り口に飾られた芝居絵を眺めていると、音声ガイドが静かに語りかけてくれる。
ガイドを聴き終えてから中に入ると、呉服座の歴史を物語るような写真が壁に並んでいる。厳しい芸の世界の舞台裏や、華やかな舞台と観客席の様子が写された写真から当時の熱気が伝わってくるかのようだった。
ガイドによると、この芝居小屋は一度閉館したのだという。けれども、当時の建築様式を一部再現する形で大衆演劇場「池田呉服座」として新しく生まれ変わった。
もし時間に余裕があれば、ぜひ大衆演劇を観劇してほしい。役者たちの本気の演技に触れると、池田呉服座が長く見守ってきたこの劇場に残った情熱が、そっと伝わってくる。
そして、あなたの心にも火が灯ったのなら、舞台に生きた芸人たちの情熱を表す糸のおまもりを手にして欲しい。きっと、赤い糸のおまもりがあなたの決意を力強く燃やし続けてくれるはず。
池田呉服座
大阪府池田市栄本町6-15
阪急宝塚線「池田」駅から徒歩約10分
最新情報は公式サイトをご確認ください。
―糸のおまもり(赤) GUIDE No.04 呉服座―
赤色に宿るのは情熱の炎を灯す旅芸人の物語。
さまざまな芸ごとの夢を叶える意図に。
池田城跡公園|
遠い未来を見据える、悠久の青
音声ガイドの最後の場所は、池田城跡公園だ。小高い丘に向かって登っていく。視界がひらけた場所に到着すると、まち歩きを締めくくるガイドが優しく語りかけてきた。
ガイドとともに、“ことはじめの物語”を振り返っていくと、街を歩くことで見えてきた小さな気づきが、糸を結ぶように一つにつながっていく。池田のまち歩きを通して、先人たちの情熱に触れることは、自分の中に眠っていた想いに目を向けていくような時間でもあった。
池田城の展望台に登れば、池田の街や池田を囲む山々を一望できる。気持ちいいほどの見晴らしに、ここまでの歩き疲れが吹っ飛んでしまうはず。これまでの物語を振り返りながら、ぜひこの景色を味わってみてほしい。
池田城跡公園では、最後の糸のおまもりを手にすることができる。静かに街を見守ってきた池田城のように、未来を見据えた想いを応援してくれる。目先のことではなく、長期戦でも叶えたい挑戦があるのなら、ぴったりのおまもりだ。
展望台の見晴らしを楽しんだあとは、一階にある「よりどころ」へ。よりどころは、糸のおまもりを結び、その意図を揺るぎない決意に変えてくれる場所。
おまもりは、決意の証として持ち帰っても、よりどころに結んでいくのでもどちらでも構わない。大切なことは、おまもりに込めたその想いを忘れずにいること。忘れずに目の前のことと向き合っていれば、池田の先人たちがそっと背中を押してくれるかもしれない。
池田城跡公園
大阪府池田市城山町3-46
【11〜3月】9:00〜17:00
阪急宝塚線「池田」駅から徒歩約15分
―糸のおまもり (青)GUIDE No.07 池田城跡園―
青色に宿るのは池田の川と街並みの物語。
目先のことではなく遠い未来を見据えた意図に。
おわりに
池田の街で、自分の“ことはじめの意図”を見つける旅。音声ガイドには、今回紹介したスポット以外にも、池田のことはじめの物語がつまっている。この続きはぜひあなた自身の目と、耳で確かめてほしい。
そして、新しい挑戦をはじめたい気持ちがあるのなら、池田の街を実際に散策してみよう。音声ガイドとともに街をめぐるうちに、あなただけの物語が静かに動きはじめるかもしれない。
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