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川口基督教会

1868年の大阪開港に伴って、川口地区に設置された外国人居留地のなかにつくられた礼拝堂。登録有形文化財である。

安治川と木津川が出合う中州に位置する西区川口地区にある。正式名称は日本聖公会川口基督教会。ゴシック風で簡潔なデザインにまとめられている建物は、煉瓦造、2階建塔屋付の教会堂で、礼拝堂は一室、奥に床面を一段高めて祭壇部が設けられている。竣工は大正9年(1920)、設計は米国人建築家のウィリアム・ウィルソン。川口には大阪開港に伴い、慶應4年(1868)に外国人居留地が設置され、イギリスの13社をはじめ、仏、独、米、オランダ、ベルギーの商社が事務所を構えた。舗装道路には歩車道の区分もあり、ランプの街灯が灯り、ユーカリの並木がそよいでいたといい、ここ川口から洋食、パン、牛乳、クリーニング屋などが始まったと言われるほど、西洋文明が開化していた。しかし川底が浅く、大型船の運航ができなかったことなどから、一帯は次第に衰退していき、貿易の要は神戸港へと取って代わり、外国人も移住。いまはこの教会が唯一、大阪が開港した頃の面影を残す建物だ(登録有形文化財)。

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