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旧黒田藩蔵屋敷長屋門

現在の中之島にあった江戸時代の黒田藩蔵屋敷の表門で、大阪府の有形文化財。

江戸時代、大阪は「天下の台所」といわれ、日本の商業・流通・金融の中心地であった。諸国の物産は大阪に集められ、そこで販売されて再び諸国に運ばれたり、また長崎を通じて諸外国へ輸出された。諸藩は現在の中之島周辺となる、堂島川、土佐堀川、江戸堀川に沿って蔵屋敷(倉庫兼取引のための藩邸)を設けていた。元禄時代(1688-1705)から蔵屋敷が増え始め、天保年間(1830-1844)には、124邸に及んだという。明治5年(1916)の廃藩置県の時には、135邸あったそうだ。旧黒田藩(福岡藩)蔵屋敷の表門は、江戸時代中期の蔵屋敷の遺構をもつ数少ないもののひとつで、現在の中之島三井ビル付近にあった。昭和8年(1933)、同ビル建設に際し三井社から大阪市に寄贈、現在は天王寺公園内、大阪市立美術館南側に保存されている(大阪府有形文化財)。

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